湘南キャンパスで12月14日に、中学校や高校などで教職に就いている本学卒業生の交流団体「無限の会」の総会及びパネルディスカッションが開催されました。パネルディスカッションは教職を目指す学生を対象に、学校や教員の仕事に関する実際の現場の話を紹介し、自らのキャリア設計の参考にしてもらおうと事務局の総合教育センター?資格教育センターが中心に企画したものです。

当日は8号館の教室を会場に、無限の会会員や学生ら約80名が参加しました。まず、無限の会の山川勝久会長が、日ごろの活動内容を紹介したほか、教員を目指す学生たちを激励。続いて、資格教育センターの稲垣智則准教授が本イベントの開催趣旨を説明しました。基調講演では、文学部文明学科の卒業生で現在は沼津市立大岡中学校に務める長澤佑亮教諭が「教師は生成AIとどう向き合うか?」と題して講演しました。長澤教諭は、「児童?生徒が生成AIを使うためには、保護者の同意が必要とされています。学校によっては使用を制限している場合もありますが、生徒が提出した宿題を見ると、明らかに生成AIを活用しているものも見られます」と現状を説明。「今後、生成AIはさらなる技術的進歩を続けると考えられ、私たち教員も理解を深めなければいけない」と語り、大岡中学校での授業や長澤教諭が中心となって開いている教員研修会の様子を紹介しました。最後に、「現在の技術では事実関係や文脈が間違った結果が生成されてしまう場面も多いといった現状を教職員が把握し、生徒にその特性やリスクをしっかりと理解してもらうことが大切」とまとめました。
後半のパネルディスカッションでは稲垣准教授がコーディネーターを務め、パネラーに長澤教諭、神奈川県立百合丘高校の波呂房江校長、総合教育センターの朝倉徹所長と西田洋平准教授が登壇。長澤教諭の講演を振り返りながら、生成AIを使用するメリットやリスクについて議論しました。終了後には登壇者、無限の会会員、参加学生?教職員、などが参加する「サロン」が企画され、登壇者への質問や議論の他、無限の会会員と参加学生が親交を深める姿が見られました。
なお、本会の開会前には、無限の会総会が実施され、23年度の活動報告が行われたほか、木村英樹学長補佐(工学部教授)が、本学の研究実績や運動部の試合結果、卒業生の活躍などをテーマに講演しました。


