情報技術センター所員でテニュアトラック教員の倉重宏樹特任講師がシンポジウムを企画?運営しました

情報技術センターに所属するテニュアトラック教員の倉重宏樹特任講師が、12月9日に「様々な認知機能間?感情間?概念間の関係構造を神経科学的手法に基づいて明らかにする」と題したシンポジウムを企画?運営しました。本学では、国際的な研究力を有し、かつ後進の研究者を育成するメンターとなりうる若手人材の育成を目的として、2010年よりテニュアトラック制度を設けています。同制度により採用されたテニュアトラック教員はアウトリーチ活動の一環として、学内外のトップレベルの研究者らを招聘してシンポジウムを開くことが義務付けられています。

本シンポジウムは、倉重特任講師の研究テーマの一つである「神経科学」のアプローチから、脳の認知機能間や感情間、概念間に潜む関係構造を明らかにしようというものです。当日は、倉重特任講師がモデレーターを務め、関連分野に携わる国内外の研究者6名による講演を実施。WEBビデオ会議システム「Zoom」を活用し、学内外の研究機関の研究者,学生ら約60名が聴講しました。はじめに本学の稲津敏行副学長(理系担当)があいさつし、倉重特任講師が主旨を説明。続いて、6名の研究者が最新の研究成果を発表し、活発な質疑応答や意見交換を行いました。

はじめに本学の稲津敏行副学長が、「総合私立大学である本学では、教育のみならず研究の推進?発展も大きな使命となっています。本日は、講演される先生方の知見と参加者の皆さんの意見を拝聴し、認知科学研究のさらなる発展の場となることに期待を寄せています。」とあいさつ。

その中で倉重特任講師は、「神経科学的方法によって認知機能同士の隠れた関係性を明らかにする」と題して講演。今年度中に発表した論文から、109個ある脳の認知機能をデータベースから再構成し、それぞれの関係性を可視化した結果を説明。それぞれが実行機能や自己と他者、言語、価値判断、行動表現、ビジョンと注意といったクラスターに分かれて関係している様子をマップ化した成果とともに、個々の認知機能の概念分析について紹介し、ネットワーク解析の結果に触れながら認知機能とネットワーク特性の関係を示しました。質疑応答では、多様な情報を認知する脳の働きなどについての質問に倉重特任講師が丁寧に回答しました。

最後に倉重特任講師が謝辞を述べ、情報技術センターの長幸平所長(情報理工学部教授)も登壇。閉会にあたってあいさつし、「倉重特任講師は来年度から情報通信学部の専任教員となり次のステップへと踏み出しますが、今後も研究交流を深めていっていただければと思います」と話しました。

当日のプログラムは以下のとおりです。
【開会あいさつ】
稲津敏行(bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户副学長)
【講演】
◇Hava T.Siegelmann氏(アメリカ?マサチューセッツ大学アマースト校)
◇Marcel Adam Just氏(アメリカ?カーネギーメロン大学)
◇Cedric Huchuan Xia氏 (アメリカ?ペンシルベニア大学)
◇堀川友慈氏(株式会社国際電気通信基礎技術研究所)
◇中井智也氏(脳情報通信融合研究センター)
◇倉重宏樹(bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户情報技術センター特任講師/文部科学省卓越研究員)
【閉会あいさつ】
長幸平(bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户情報技術センター所長/情報理工学部教授)