教養学部人間環境学科の岩本泰教授が編著者を務めた『これからの地方創生?関係人口―関係人口から持続可能な地域の創り手へ―』(人言洞)が3月1日に発行されました。本書は、日本学術振興会の科学研究費助成事業基盤研究(C)に採択された「『関係人口』創出を目指す『関係案内人』の役割や創出評価の枠組形成に関する実証研究」(2020年4月~24年3月末)の成果報告として編纂されたものです。共著者として、本学人間環境学科の教員をはじめ、岩本教授が担当する本学のプロジェクト?研究活動?授業等で外部講師を務めた企業関係者や他大学の教員、フィールドワークで訪問した神奈川県松田町の本山博幸町長ら職員など15名が執筆者として名を連ねています。
本書のテーマである「地方創生?関係人口」について岩本教授は、「近年、首都圏での人口増加とそれに伴う地方の過疎化が問題視されていますが、20年度から関係人口増加を目指す松田町とのフィールドワークを通じて、真の問題は“都市の局地集中”にあると感じました。たとえば、東京都23区の中でもタワーマンションが立ち並ぶエリアと人口減で空き住宅が増えているエリアとが混在しています。神奈川県でも横浜市や川崎市と比べて足柄地域は過疎化が進み、住人が減ることによって住宅地での害獣被害が増えるなど、人口減少は環境問題に大きな影響を与えています。地方は、もはや過疎化ではなく“荒廃化”が進んでいる場所もあります」と指摘。「そんな中、授業に協力いただいた役場や役場の方々の取り組みから、移住者や旅行などの訪問者を増やすには“楽しい”“おいしい”“ワクワクする”ようなコンテンツが必要であると感じました。本書ではこうした問題について前半6章を地域づくりの『考えるヒント』、後半5章を関係人口増加への『つながるヒント』に区分しているので、地方創生や関係人口増加の取り組みの一助になればうれしい」と話しています。
また、3月20日には松田町役場を会場に成果報告会を開催し、本書の執筆者や本学科の学生ら約20名が参加。松田町の本山町長が岩本研究室との連携事業を振り返り今後の展望を語ったほか、各章の執筆担当者がそれぞれの研究事例を解説しました。
- 成果報告会については、以下タウンニュース(足柄版)記事を参考
https://www.townnews.co.jp/0608/2024/03/30/726525.html
【執筆者紹介】※敬称略
[編著者]
岩本 泰 bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户教養学部人間環境学科教授
[著者]
二ノ宮リムさち bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户環境サステナビリティ研究所研究員/立教大学環境学部設置準備室教授
室田憲一 bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户教養学部長
藤吉正明 bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户教養学部人間環境学科教授
金 二城 青森大学社会学部教授
佐々木豊志 青森大学総合経営学部教授
鈴木修斗 bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户教養学部人間環境学科特任助教
北野 忠 bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户教養学部人間環境学科教授
稲垣貢哉 一般社団法人M.S.I.
古賀義政 株式会社イケヒコ?コーポレーション
阿部ひかり 株式会社イケヒコ?コーポレーション
橋口ひとみ プライベート養生サロン One Love Earth
本山博幸 松田町長
重野寿利 松田町役場定住少子化担当室
青山由里 松田町役場定住少子化担当室(総務省の「関係人口創出?拡大事業」運営当時)