教養学部国際学科3年次生の高橋真央さんが、8月5日から23日まで高知県と京都府、岐阜県、東京都で開催された「第71回日米学生会議」に参加しました。日米学生会議は、満州事変による日米の関係悪化を憂慮した日本人学生4人によって1934年に創設された、日本で最も歴史のある国際学生交流プログラムです。今回は「学生が紡ぐ日米平和~対話と衝突から己を拓け~」をテーマに7つの分科会が開かれ、日本人学生34名、アメリカ人学生36名の計70名が参加しました。
期間中は、各開催地でフォーラムが開催され、「地方と都心」「オーバーツーリズム」など多様なテーマで現地の学生や市民とディスカッションを重ねました。高橋さんは本学科で移民問題について研究していることから、分科会は「ダイバーシティ~多様化する社会における人権~」に参加し、「男女平等」「移民難民」「LGBTQプラス(ジェンダーマイノリティ)」について意見を交わしました。高橋さんは、「特に難しかったのはジェンダーマイノリティの話でした。私はこれまでリベラルな価値観をもつ人間だと思っていたのですが、ジェンダーマイノリティのアメリカ人学生がどんな会話で傷つくのかを聞いたとき、悪気なく差別的発言をしてしまっていたことに気付きました。また、こうしたデリケートなテーマで話すとき、適当な言葉を英語で話すことができず、ニュアンスを正しく伝えられる英語力の必要性を実感しました」と振り返りました。
また、日本が開催地の国際交流に参加したことで、「これまで研究?調査してきた移民問題は東京や神奈川など首都圏をテーマにしたものが多かったのですが、今回高知県や岐阜県で他地域の事例を学ぶことができました」と高橋さん。「今後は各地域に目を向け、地元住民と移民との共存方法を卒業研究のテーマにしようと考えています」と語りました。