体育学部の笹木准教授が高校生を対象にスポーツで発生するケガの原因を考える講座を開催しました

体育学部競技スポーツ学科の笹木正悟准教授が9月7日に湘南キャンパスで、高校生を対象として「ひらめき☆ときめきサイエンス『身体が受ける衝撃負荷からスポーツで発生するケガの原因を考えてみよう』」を開催しました。この講座は、独立行政法人日本学術振興会が募集したプログラム「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~KAKENHI」(代表者=笹木准教授)の採択を受けて実施したもの。大学で活躍する第一線の研究者やその研究成果を体感することで科学の面白さを感じ、学術と日常生活との関わりについて深く理解してもらうことを目的にしています。

本キャンパス15号館で実施したプログラムには、神奈川県や静岡県、東京都などから17名の高校生と保護者が参加しました。開講式では、笹木准教授がプログラムの意図やスケジュール、科研費の概要、当日の実習などをサポートする本学部の学生、大学院生、教員などスタッフを紹介。実際に試合などでアスリートがけがをした瞬間の動画やトップアスリートとけがの関係などを紹介しながらスポーツでけがが起こるメカニズムについて講義し、「スポーツにけがはつきものと諦めるのではなく、ケガの原因を知って予防することが大事です」と話しました。参加者は同館のバイオメカニクス実験室に移動し、最新の計測機器を使って、20㎝高の台から裸足の片足で飛び降りたときに身体に加わる衝撃負荷を測定。学生らの指導を受けながら計算式を用いて各自の衝撃緩衝指数を割り出しました。

途中のブレイクタイムには強化指定クラブの選手たちが使用するトレー二ングセンターや、高地トレーニングを再現できる低酸素室といったトータルコンディショニング施設を見学。その後、コンディショニング室で笹木准教授の指導を受け、2人一組となって足関節にテーピングを巻き合いました。再びバイオメカニクス実験室でテーピングを施した足で台から飛び降りて身体に加わる衝撃負荷を測定。衝撃緩衝指数を割り出し、裸足とテーピングを巻いた後とのデータとを模造紙のグラフにプロットし、比較検討しました。

参加者からは、「普段は見られない施設を見学し、体の動きを数値で計算するなど貴重な経験ができました」「サッカーをやっているのでテーピングの実習は大変役立ちました。家でも練習します」といった感想が聞かれました。修了式では参加者全員に「未来博士号」が授与され、記念撮影を行いました。

プログラムをアシストした学生は、「好奇心旺盛な高校生たちとの対話を通して自分たちも多くの学びを得ました」と話しました。笹木准教授は、「普段は講義や研究?実習を通してインプットに重点を置いている学生にとって、このような機会に自らの学びをアウトプットするのは大変貴重な経験になります。本プログラムでスポーツを科学することに関心を持ってくれたひとりでも多くの高校生たちと、いずれ湘南キャンパスで一緒に学ぶことを楽しみにしています」と話しています。