静岡キャンパスの学生と教員が8月18日に、静岡市清水区の清水テルサで開催された「静岡市bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户6年度 第9ブロック家庭教育セミナー」に協力しました。このセミナーは同市が共催し、市内全域の市立小?中学校の児童生徒の保護者を対象に家庭教育に関わる子どもの発達や食育、災害?救命等の学習をする機会として各地で開催されています。当日は、主に清水区の中心にある第9ブロックの小中学校の児童生徒と保護者ら約30名が参加しました。
セミナーは講演とワークショップの2部構成で実施され、前半の講演会には海洋学部水産学科の清水宗茂准教授が「私たちの生活と海の環境~海ゴミについて知ろう?遊ぼう~」をテーマに登壇。サッカーボールやピンポン球など身近なものを例に、「プラスチックを使用している製品はどれかな?」といったクイズを導入として、参加者とやりとりをしながら海底に沈んでいるレジ袋や、ごみが絡みついたウミガメの映像で海ごみの実態を紹介。さらに海に流れ着いたペットボトルやレジ袋などがマイクロプラスチックに分解されていく過程を解説しました。また、駿河湾の魚や市販の食塩とマイクロプラスチックの関係について調査を進めている自身の研究内容についても説明。「きれいな駿河湾を守るためにも、日常的にプラスチックとどのように付き合っていけばいいのか考え、自分ができることから取り組んでほしい」と締めくくりました。
参加者からは「ゴミ箱に捨てるはずのゴミがなぜ海に流れ込んでしまうのか」「山にもプラスチックゴミはあるのか」など活発に質問が出され、清水准教授は丁寧に答えました。
セミナーの後半は静岡キャンパスで活動するチャレンジプロジェクト「海中美化プロジェクト」の学生5名が、キャンパス近隣の三保地域で海中に潜り、釣り糸やルアー、ごみなどを回収して海洋保全に取り組んでいる活動について紹介。映像とともに回収物の一部も展示し、渡邉沙紀さん(海洋学部2年次生)が捨てられていた場所などについて参加者に説明しました。また、活動中に使う酸素ボンベを運び込み、永井拓海さん(同)が海中での操作方法などを説明し、子どもたちはタンクを背負ってその重さを体験しました。
子どもたちからは、「ごみをきちんと分別しようと思いました」「海ごみが生物にとって危険なことを知り、さらに海ごみについて学びたいと思いました」などの意見が聞かれました。保護者からは、「マイクロプラスチックになる過程を分かりやすく説明してもらい、勉強になりました。学生の生き生きした説明を聞いて、意義ある活動だと実感しました」「このセミナーをきっかけに子どもと一緒にごみを減らすことやリサイクルについて考えたいと思います」などの声が聞かれました。
「海中美化プロジェクト」のサブリーダーを務める満田かなんさん(同)は、「子どもたちに活動を紹介する初めての機会だったので、わかりやすくかみ砕いた説明を心がけました。収集物の展示や回収の苦労話にも関心を持ってもらい、活動に取り組む意欲をあらたにしました」と語りました。清水准教授は、「ぜひ多くの人に海の環境問題に関心を持ってもらえるよう、このような取り組みを続けていければ」と話しました。