大学院海洋学研究科の杉浦さんが日本魚類学会「優秀ポスター発表賞」を受賞しました

大学院海洋学研究科1年次生の杉浦里緒さんがこのほど、日本魚類学会の「2024年度優秀ポスター発表賞」を受賞しました。9月6日から9日まで福岡工業大学で開かれた「日本魚類学会年会」で発表した「ミトゲノムの配列比較から推察された板鰓類ゲノムにおける低い遺伝的多様性」の内容が評価されました。

海洋生物の遺伝子について研究している杉浦さんは、「板鰓類(ばんさいるい)」をテーマにポスターを作成。サメ類やエイ類の大部分が含まれる軟骨魚綱板鰓類の総称で、哺乳類と比べて遺伝的な進化が遅いとされている原因の一端解明に向けて、呼吸器系機能と関係の深いミトコンドリアゲノム(ミトゲノム)について種ごとに配列を比較しました。

「幼いころから水族館で海洋生物や魚を見るのが好きだった」と話す杉浦さんは、高校時代に生物の授業を受ける中で遺伝子やDNAに興味を持ち、海洋学部海洋生物学科に進学。1年次生のときから大学院進学を目標にして、授業や研究に力を注いできました。優秀ポスター発表賞の受賞が決まり、「学会で見たほかの研究者の皆さんのポスターは興味深いものばかりで、まさか自分が選ばれるとは思っていなかったのでとても驚きました」と語り、「サメやエイは人気が高い生物のため、今回の研究テーマに興味を持ってくれる方が多かったように思います。来年度はゲノムの大部分を構成する核ゲノムについて分析を重ね、さらに研究を進展させたい」と話しています。