阿蘇くまもと臨空キャンパスで12月14日に、生涯学習講座「手作りのしめ飾りでおしゃれにフラワーアレンジメント」を開講しました。熊本?阿蘇くまもと臨空両キャンパスで実施する本講座は、農学部の知見を地域に還元するとともに、生涯学習の場を提供しようと2012年度に開設。農学部の教員と農学教育実習センターの技術職員が講師を務めてきました。「ハーブ?花コース」はコロナ禍で開催を見合わせてきましたが、今回、ドイツ語で「壁飾り」を意味するスワッグとしめ縄を作る企画として5年ぶりに再開しました。
地域住民ら10名が参加した当日は、初めに中野祐志技術職員が「今日はクリスマス用のスワッグを作り、しめ飾りと組み合わせてお正月まで飾れる作品を制作していただきます。ぜひ五感で感じながら学んでください」とあいさつ。続いて岡本智伸センター長が本キャンパスの概要などを紹介し、「今日は西洋と東洋の歴史をミックスした作品を作り、香りを楽しみ、飾りながらドライフラワーにしていく、まさにSDGsにマッチした内容です」と説明しました。続いて農学部農学科の松田靖准教授が、しめ飾りの意味やいわれを解説。「正月飾りは農耕と穀物の神様である『年神様』をお迎えするためのものです。年末に大掃除をして、悪い気や霊の侵入を防ぐしめ飾りをつけ、年神様は尖ったところに降りてくるので門松を置きます。鏡餅は直会のためのものです。こうしたいわれは忘れられがちですが、この機会に意味を知って考えてみてください」と話しました。
その後は中野技術職員やサポートの学生らも加わり、参加者が本学部産の稲わらを使ったしめ縄と、針葉樹の一種であるハイビャクシンとローズマリーを用いたスワッグを制作。スワッグにはサンタクロースやリボン、松ぼっくりなど、思い思いの飾りをつけて完成させました。松田准教授は、「スワッグに紅白のツバキや南天の実、水引などを飾り、しめ縄と組み合わせればあっという間にお正月らしくなります。クリスマスが終わったらご自宅でアレンジしてみてください」と語りかけました。参加者は、「これだけの材料を用意して作るのはハードルが高いですが、一つひとつ丁寧に教えていただき形にできました。自分の作品は愛着が持ててうれしい。大切に飾ります」「しめ飾りのいわれなど知らないことも多く、勉強になりました」と話していました。