「Star divers club」が救命救急講習を受講しました

札幌キャンパスで活動する学生サークル「Star divers club」が12月1日に、札幌市内で救命救急講習を受講しました。Star diversは、海洋汚染や外来種の繁殖などさまざまな環境問題に対してスキューバダイビングの技術を活用して考える活動を展開。さらに、スキューバの資格取得や教員免許取得を目指す学生が経験を積める場となるような活動に取り組んでいます。今回は、活動中の不慮の事態に備え、救命救急のスキルを身につけるとともに、今夏から連携している小樽ライフセービングクラブによる水泳大会の監視や、おたるドリームビーチの監視業務への参加、海中清掃など幅の広がった活動に生かそうと企画しました。

当日は、メンバー5名が参加。日本ライフセービング協会認定インストラクターの大平拓司氏が講師を務め、日本ライフセービング協会が定める「BLS(CPR+AED)コース」を受講しました。これは、心肺蘇生やAEDを含む一次救命のための基礎的な知識と技能を身につけ、突然に意識を失った人に対して適切に対応し、社会復帰率の向上に貢献できる方を養成する講習です。前半は座学で基礎的な内容を学び、後半に救急救命が必要な場面を想定して実技に挑戦。呼吸?心臓が停止している人に対して、救命のために胸を強く圧迫したり息を吹き込んだりしてその動きを助けるCPRや、AEDの使用などを実践しました。

メンバーの金城早紀さん(生物学部海洋生物科学科2年次生)は、「自動車の運転免許取得時にも応急手当で心臓マッサージなどについての講義を受けましたが、より深い知識を得られたと感じています。後半の実技では、講義の内容をフルに活用して動いてみても、実際にその場になると何をしたらいいかと焦りが出てしまい上手くいかなかった部分もありました。今年の夏にダイビング活動を行った際、近くでレジャーを楽しんでいた家族連れの子どもが海に入って帰ってこないという事態が実際に起こりました。結果的に大きな事故にはなりませんでしたが、救命救急や海に関する知識が必要だと痛感した出来事になりました。海での活動はいつ何が起こるか分かりません。今後も万が一の事態に備えていきたい」と話します。國岡千夏さん(同)は、「さまざまなシチュエーションを想定して、人命救助を行う必要があるという点が印象に残りました。また、救命救急が必要な場面で救急車が来るまでに対処しなかった場合と、対処した場合とで命が助かる割合が2倍近く変わることに驚きました。私たちは水場で活動することが多いので、119番とは別に海上保安庁への通報番号である118番や、船上でAEDがないケースや救護対象者が水に濡れている場合の対応についても知ることができ、事故への対応力が上がったと実感しています」と充実した表情で語りました。