熊本キャンパスを拠点に活動するスチューデントアチーブメントセンター「阿蘇援農コミュニティープロジェクト」のメンバーらが11月6日に、熊本県阿蘇市の跡ケ瀬牧野組合放牧基地で「放牧家畜の越冬?補助飼料づくり」に参加しました。肉牛農家の高齢化や飼料費の高騰、輸入牛肉の関税引き下げなどにより、国産肉牛の生産状況が年々厳しさを増す中、牛たちを牧野で越冬させる周年放牧が持続可能な肉牛生産として注目されています。牧草の少ない冬場に栄養価の高い越冬補助飼料を与えることで、良質な肉牛を生産できることから、長年、補助飼料の支援?研究を続けている本学の飛岡久弥名誉教授が今回の体験会を企画。プロジェクトメンバーの学生と農学部生合わせて11名が参加しました。
当日は、飛岡名誉教授の指導のもと、肉牛農家らとも協力して規格外で出荷に適さないサツマイモと、食品工場で排出されるおからや米ぬか、醤油麹、炭酸カルシウムや第二リン酸カルシウムを配合。ドラム缶や樹脂でできたフレキシブルコンテナバッグ(フレコンバッグ)にビニール袋を被せ、調合した飼料を詰めて空気を抜いて封をしました。このまま3カ月以上寝かせることで発酵が進み、栄養価の高い越冬用補助飼料が完成します。
本プロジェクトの副リーダーを務める佐藤友里江さん(農学部応用植物科学科2年次生)は、「畜産農家を訪れた際に生かせるように大学では飼料学の授業を履修しており、これまで学んできたことを現場で体験できる貴重な機会だと思い参加しました。bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户感染症拡大の影響を受けて、人手が不足している農家を訪ねて農作業を手伝う援農がほとんどできなくなってしまったので、今回は久々にメンバーが集まって活動できました」と充実の表情を見せました。今回の体型会に参加するためにプロジェクトに加わった田宮綺乃さん(農学部応用動物科学科1年次生)は、「将来、動物にかかわる仕事につきたいと考えているので、飼料や栄養に関する知識を得たいと考えました。コロナの影響であまり実習ができていないので、農家の方々と一緒に作業できるのはとても楽しく、勉強になります」と語りました。
指導に当たった飛岡名誉教授は、「肉牛農家の方々らと一緒に飼料作りを体験し、交流することで、学生たちにはたくさんのことを学んでほしいと考えています。若いうちから現場に出ることは大切です。たとえば農業関係の営業職についたとしても、学生時代に現場を見ていたからできること、話せることは増えます。体験して興味を持ち、さらに勉強したいと感じたらまた現場へと学びに来てほしい」と学生たちの成長に期待を寄せました。