熊本キャンパスの松前記念総合体育館で3月19日に、2023年度秋学期学位授与式を挙行しました。今年度は熊本、阿蘇くまもと臨空の両キャンパスにある大学院生物科学研究科(博士課程)1名、大学院農学研究科(修士課程)13名、経営学部185名、基盤工学部96名、農学部184名の計479名に学位記を授与しました。
式は木之内均熊本キャンパス長の開式の辞から始まり、博士課程修了者、修士課程修了者、学部卒業生の総代に木之内熊本キャンパス長から学位記を手渡しました。また、学業や課外活動で顕著な成績を収めた学生に総長賞や課外活動で活躍した学生を表彰する「熊本キャンパス長賞」などの各賞も授与しました。式辞では、木之内熊本キャンパス長がコロナ禍の中で学生生活の大半を送らざるを得なかった卒業生たちを激励。「卒業生の皆さんが対面とオンラインというこれまで経験したことのない教育環境の中で、孤立感や孤独感に打ち勝ち学びぬかれたことに最大の敬意を表します。また、農学部は2016年の熊本地震での被災から復興し、昨年4月に阿蘇くまもと臨空キャンパスに移転しました。このように皆さんの学生時代は社会の大きな転換点でもありました。新型コロナは社会に大きな変化をもたらし、国際社会では紛争が相次ぎ、世界経済は大きなインフレーションに見舞われ、我が国でもすべてがよい状況であるとは言えません。さらに大きな課題である環境保全、貧困など世界にはしっかりと立ち向かわねばならない課題が山積しています。皆さんが本学で学び、体験したことはこれらグローバルな視点から臨まなくてはならないさまざまな問題の解決に役立つものです。大学は高度な研究機関であり、学術機関です。そこで学んだ皆さんへの社会の期待は極めて大きく、知識やイノベーションに対して大きな望みが託されています」と呼びかけました。
卒業生代表による謝辞では、チャレンジプロジェクト「先端技術コミュニティACOT」や本キャンパスで活動するインドアバスケットボール同好会でも活動した山根稜凱さん(基盤工学部)が登壇。コロナ禍での入学やリモート授業、電気電子情報工学科での学びなどを振り返りつつ、「ACOTでは地域貢献活動として小中学校、高校に赴き、サイバー防犯講話を行った他、付属自由ケ丘幼稚園ではドローンで人文字の空撮を担当しました。サークル活動でもバスケットボールを通じて留学生とも交流を深め、自身の知見を広げることができました。大学での経験を最大限に生かし、卒業後も社会貢献できる人間になることを目指して精進していきます」と語りました。
式典終了後には、会場の出口で木之内熊本キャンパス長や荒木朋洋学長付、各学部長、研究科長らと教職員が見送る中、卒業生たちが退場。学科ごとに教室に分かれて一人ひとりが学位記を受け取ると、教職員と卒業生、保護者らが笑顔で記念写真に納まる様子が見られました。