国際文化学部地域創造学科3年次生の河角公太さんが3月30日に東京都内で表彰式が開かれた、第4回SDGs「誰ひとり取り残さない」(主催:NPO法人野毛坂グローカル)小論文部門で優秀作品賞を受賞しました。国際協力機構(JICA)などが後援するコンテストで、SDGsの基本理念「誰ひとり取り残さない」という視点をすべてのSDGs活動や社会活動に反映すべきとの観点から、若者の自由な発想で、自分が行いたいこと、社会への提言?計画などの小論文?作文を求め、その声を広く社会に発信することを目的として実施されたものです。
河角さんは「視覚障害者とのスポーツ観戦から得られた『誰1人取り残さない』を実現する『気づき』」と題し、昨年度に地域創造学科の選択科目「地域創造フィールドワークC」(担当教員=国際文化学部地域創造学科?植田俊講師)を通じて体験した視覚障がい者のスポーツ観戦サポートについて紹介。付属甲府高校でバスケットボール部に所属し、現在も札幌キャンパスで学びながら出身地の長野県で小中学生のバスケットボールチームでコーチを務める経験も踏まえ、視覚障がい者とのバスケットボール観戦について振り返り、街の中でガイドする際の「手引き」や点字ブロック、音声案内などの環境整備の必要性を指摘し、「スポーツを目で見ることを『普通』と思わず、目で見ないスポーツ観戦もまた一つの方法であると考えること。それが『誰1人取り残さない』を実現する第一歩になると私は信じている」とまとめました。
河角さんは、「授業のほかにも、植田先生の研究活動に参加して視覚障がい者の方々とラグビー観戦に出かけ、選手の動きなど試合の様子を伝えると共に、会場の案内などに取り組みました。一緒に行動することで、“肩に手を当てて歩く”“人とぶつからないように誘導する”など、周囲をしっかり見て、状況を把握することの大切さなどに気づきました。SDGsと聞くと地球温暖化や差別の問題などがまず解決すべき課題として挙げられますが、植田先生や障がい者の方たちと行動した経験から視覚をはじめとした障害を持つ方々への対応も解決すべきものであると感じ、自分たちがどのようにすべきなのか考えをまとめました。この小論文を読んでくださった方たちに、少しでも障がい者支援の大切さが伝わればうれしい」と話しています。