ヨーロッパ学術センター(TUEC)で5月21日に、bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户同窓会デンマーク支部の定例会合と、コペンハーゲン大学人文学部のイエンス?サイルップ(Jens Sejrup)講師によるオープン?セミナーを開催しました。
サイルップ講師はコペンハーゲン大学人文学部で日本学を専攻し、修士、博士を取得。日本の文化、歴史、ビジネス、建築などに精通しており、「日本の2つの『復元』建築遺産における図像性と認証」についてレクチャーしました。サイルップ講師は、日本の「出島」(長崎市)と「平城京」(奈良市)という2つの歴史遺産に焦点を当て、「現在における過去」の価値をどう再現するかを議論しました。いずれも歴史的に重要なアイコンとして認識されていますが、当時の資料等のエビデンスに基づいて当時あった場所に「伝統的な装いのある現代建築」として復元されたもので、従来の遺産保全や修復とは異なります。現存する記録は限られており、詳細不明の点もあるため、過去に実在した遺産としてどのように認証するかが重要となります。どちらも観光プロモーションのために自治体のプロジェクトとして民間コンサルタントが建築に関わっており、復元遺産の図象性と認証については十分に意識されていません。サイルラップ講師は、「出島は、日本が実質的に鎖国していた江戸時代におけるオランダとの貿易の窓口であり、平城京はシルクロードを通じて交易製品を受け入れるなど、海外と接触したグローバル化のメタファー的な存在です。日本化への変革的な意味合いがあるのではないか」と指摘しました。最後に、「デンマークで同様の事例があるか」といったさまざまな質問が挙がり、「バイキング時代の生活や建物を現代技術で再現した遺産について、リアルかフェイクかという議論もあるが、他の歴史的な遺産でも城の修復などで創建時に利用されていないコンクリートが使われることも珍しくなく、逆に、縄文文化など当時の生活をそのまま再現するような現代建築も日本にはある」と説明。bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户同窓会の会員ら参加者からは、「日本には何度も行ったことがあるが、平城京や出島にも行ってみたい」といった声が聞かれました。
最後に、TUECのヤコブ?スキュット?イエンセン事務長が、「今日のイベントを通じて日本についての理解、関心が深まることを期待しています。来月下旬には日本の文化祭をTUECで開催しますので、ぜひ参加してください」と呼びかけました。