経営学部観光ビジネス学科の小林寛子教授のゼミ(エコツーリズム研究室)が11月13日に、熊本市西区芳野校区の魅力を学生が紹介するオンラインツアー「芳野の魅力再発見!」を開催しました。小林教授のゼミでは有明海を望む絶景と温暖な気候に恵まれながら、過疎化?高齢化が深刻な同地区の活性化を目指し、2013年度から観光資源調査やイベントの企画?運営を行っています。15年度からは人々の交流の機会を創出し地域を活性化しようと、特産品のみかんを題材にしたイベント「オレンジカクテルナイト」を開催。この度、新たな挑戦への第一歩を踏み出すためにいったん終了することを決め、10月23日に「オレンジカクテルナイトFINAL~ありがとう芳野~」を対面とオンライン配信のハイブリッド形式で開きました
今回は、同地区の魅力を一人でも多くの方に知ってもらおうと、WEB会議システムZoomを使ったオンラインツアー「芳野の魅力再発見!」を企画しました。当日は、学生と地域住民の皆さんによるこれまでの活動を振り返るとともに、芳野地区の見どころを巡ろうと歴代のゼミ生が考案してきたウォーキングコースを紹介。さらに、「オレンジカクテルナイト」で披露したミカンを使ったクラフトビール「芳野えーる」や、芳野地区の加工品を販売するためにゼミ生が同地区青年部と連携して設置したECサイト「芳野マルシェ」などを紹介しました。さらに、有明海に沈む夕日や芳野地区内に散らばったメンバーが各所を中継して紹介。フィナーレでは「オレンジカクテルナイトFINAL 」で好評を博した三角灯籠と竹灯籠による「芳野の灯り」を、地域の皆さんへの感謝を込めて再現しました。参加者からは、「『灯』のあたたかい風景に心が和みました」「新たな芳野の魅力発信につながる取り組み。今後も継続してほしい」といった感想が聞かれました。また、会場に駆けつけた芳野校区自治会連合会自治協議会の西村一弘会長は、「学生、小林先生とは7年にも及ぶ長い期間をともに活動し、その絆は年々深まっています。若者が少ないこの地区に大学生が訪ねてくれるのは、それだけでもにぎわいの創出につながります。今後も活性化に向けて協力を続けていきたい」と話しました。
プログラムの司会進行を務めた竹原聖貴さん(観光ビジネス学科3年次生)は、「リハーサルなどで練習は重ねてきましたが、進行中は予測できない事態もあり戸惑ってしまって臨機応変に対応できなかった点もありました。ただ、ゼミの仲間や卒業した先輩方と協力して一つのイベントを成し遂げた達成感も得られました。この経験を将来につなげていきます」とコメント。小林教授は、「学生たちは新型コロナ禍で活動が制限される中でも、役割分担を明確にし、責任と自覚をもって取り組んでくれました。コロナでは現地でのフィールドワークも思うように行えず、学生間の縦の関係をつなげる苦労もありましたが、卒業生も仕事の合間に積極的に協力してくれました。オレンジカクテルナイトは役割を終え、今後は芳野を盛り上げる有志のグループ『芳野えーる』を結成してさまざまな活動を展開し、地域の皆さんと地区の魅力を発信していきたいと考えています」と話しています。