10月31日に静岡県立三ヶ日青年の家周辺の洋上で、「東日本カッター競技大会」が開催され、清水キャンパスで活動する端艇部が準優勝しました。カッター競技は、全長約9mのボートに、12名の漕ぎ手と舵をとる「艇長」、声を出し船員を統率する「艇指揮」の計14名が乗り、2000mのタイムを競います。
端艇部には55名の部員が在籍。昨年度の同大会では予選で6チーム中最下位となり、決勝に進出にすることができませんでした。練習メニューを考える訓練長を務めた関幸之助さん(海洋学部3年次生)は、「負けた日に、『このままではいけない。後悔しないように次の大会までに絶対に強くなろう』と心に誓いました」と当時を振り返ります。選手たちは少しでもタイムを縮めようと、ボートにでん部をつけたまま漕ぐ「座り漕ぎ」から少し体を浮かせた状態で行う「立ち漕ぎ」へと漕ぎ方を変更。関さんは、「レース中にかかる負荷は比べものにならないほど上がるが、推進力も大きく向上しました」と話します。
大会当日は予選をトップで通過し、4チームが臨む決勝へ進出。優勝した防衛大学にはわずか9秒及ばなかったものの厳しい練習の成果を発揮しました。漕ぎ手を務めた難波友範さん(同)は、「前日に補欠に回った仲間たちが涙を流しながら、自分たちにエールを送ってくれました。レース終盤は本当に苦しくてオールが手から離れそうになりましたが、彼らのことを思って全力を出し切れました」と話し、安藤隆紘さん(同)は、「一昨年のこの大会で3位になったときのタイムより、2分も速い記録をマークできるようになりました。これまで全く歯が立たなかった防衛大と競ったレースができた分、勝てなかった悔しさもあります」と振り返りました。この大会で引退となる3年次生は、「後輩たちには優勝を目指してほしい」と口をそろえていました。