本学の海洋調査研修船「望星丸」(国際総トン数=2,174トン)で10月30日から11月8日にかけて、九州-パラオ海嶺海域を対象に、海底鉱物資源調査が行われました。石油天然ガス金属鉱物資源機構(JOGMEC)と産業技術総合研究所(AIST)の委託研究航海で、昨年に続き2回目。九州-パラオ海嶺の地質学的?岩石学的発達過程を解明し、海底鉱物資源量を明らかにすることが目的です。この調査域は、2012年に国連大陸棚限界委員会で新たに日本の大陸棚海域に認められており、採取された試料は日本における海底鉱物資源開発のための貴重なデータとなります。
本航海には海洋学部の学生17名と大学院生7名のほかに、海洋地球科学科の坂本泉准教授やAIST研究者らも参加しました。望星丸に搭載された最新の音波探査機による高精度海底地形測量、採泥調査で採取した岩石試料の計測?切断?記載などに取り組んだほか、AISTの研究者による海洋資源についての講義も受講しました。坂本准教授は、「海洋学部の卒業生が社会に出ても即戦力として働けるのは、このような調査航海の経験が活かされていると思います。これからもたくさんの学生に実地経験を積んでほしいですし、海洋産業を支える担い手になってもらいたい」と話していました。