観光学部の学生がスパリゾートハワイアンズで研修合宿を実施し同施設で働く卒業生たちと意見交換しました

観光学部観光学科の黒崎岳大准教授のゼミナールで学ぶ3年次生12名が、10月31日から11月1日にかけて福島県いわき市のスパリゾートハワイアンズで研修合宿を実施しました。本学部では学生の個性に応じたきめ細やかな指導が受けられるよう1年次から4年次まで一貫したセミナー(クラス)制を採用しており、この研修は「セミナー1」の授業の一環として実施したものです。

黒崎准教授のゼミでは、国内外の観光地や観光施設などを訪れ、観光事業を促進するための開発や関わる組織、個人に着目して、現場で求められる知識や能力を身につけることを目標にフィールドワークを実践しています。今回の研修の目的は、スパリゾートハワイアンズをフィールドに、現場で働く経営者や従業員の皆さんから大型レジャー施設運営における東日本大震災やコロナ?パンデミックといった苦難との向き合い方を聞くことを目的としました。

初日はまず、運営会社の常磐興産株式会社常務取締役?下山田敏博氏から施設の歴史と経営方針に関する講義を受けました。下山田氏は、炭鉱業から観光事業にシフトして誕生した同施設が、東日本大震災で甚大な被害を受けながらも地域住民や全国から寄せられた応援の声を受けて立ち上がっていった過程を説明。質疑応答では、同施設を舞台にした映画『フラガール』にまつわる秘話も交え、パンデミックの影響下でも従業員の働き方改革を進めるなど、「ピンチをチャンスに変えていく姿勢が重要」と語りました。

その後、同施設に勤務する本学の卒業生?高畠真子さん(政治経済学部卒業)と河東田彩乃さん(観光学部卒業)から、仕事内容について説明や、大学生活、コロナ禍での就職活動、現在の仕事におけるやりがいなどについての話を聞きました。二人は、子どものころから通っていた同施設の思い出をはじめ、観光事業に従事する立場だからこそわかる苦労や喜びについて、具体的な事例を交えながら紹介。学生たちと活発に意見を交わしました。夜にはポリネシアダンスショーなども視察し、来場者を楽しませるための演出についても学びました。

2日目は、施設内の宿泊施設で管理部の樫村良一さんから説明を受け、チェックアウトから次のチェックインまでの短い時間の中で円滑に業務をこなす様子を見学。同施設が15年と18年に日本と太平洋諸島の首脳が一堂に会する外交イベント「太平洋?島サミット」の会場となったことや、18年に福島県相馬市で開催された植樹祭に参加するために訪問した天皇、皇后両陛下(現?上皇ご夫妻)が宿泊された際の様子について、実際の会場や宿泊部屋を見学して説明を受けました。

参加した学生たちは、「スパリゾートハワイアンズには初めて訪問しましたが、現場で働いている方たちから直接、観光客に楽しんでもらうためのさまざまな努力について聞けて勉強になりました」「大学の先輩方が観光の現場で活躍している姿が輝いて見えました。就職活動に向けてとても有意義なアドバイスをいただきました」と話していました。