農学部では6月1日に、『モニター農家リレー模擬授業』を熊本キャンパスで開催しました。モニター農家制度は、地域農業の持つ問題点や現状を大学の研究課題として取り上げ、その成果を社会に還元することを目的としています。模擬授業はモニター農家会員の属する作物部会、園芸部会、畜産部会から講師を招き、リレー形式で体験談などを講演していただくもの。学生や教員ら約40名が参加しました。
当日は畜産部会の合志文利氏(セブンフーズ株式会社 専務取締役)他2名の方々が、《日本の食を守る、循環型農業の取組み~チャレンジし続けるセブンフーズ~》をテーマに講演しました。セブンフーズ株式会社は養豚事業や野菜生産事業を中心とし、耕種農家や食品会社など食に関わる方々を輪にした『食品リサイクルループ』の構築に早くから取り組み、持続可能な資源循環型農業を実現しています。リサイクルループの仕組みや経済的な効果などについて解説するとともに、さらなる発展に向けたアニマルウェルフェアの重要性について紹介がありました。
参加した学生からは、ブタの体重による自動選別システムなど先進技術に関する質問がありました。また、「そのような先進技術が導入されることで人や動物にとってもよりよい環境作りがされていること、そして未利用資源の飼料化やたい肥の利用による蔬菜生産などの循環型農業と持続的な畜産の可能性を実感できた」と話しました。
畜産現場の実際を伺うことができる貴重な機会となりました。