「紡ぎで紡ぐ羊!!プロジェクト」がマリーゴールドの花がら摘みを行い、染色した羊毛を熊本キャンパスの建学祭「欅祭」で販売しました

阿蘇くまもと臨空キャンパスで活動するユニークプロジェクト「紡ぎで紡ぐ羊!!プロジェクト」が10月28日に、大分県竹田市のくじゅう花公園でマリーゴールドの花がら摘みを行いました。同プロジェクトは、阿蘇の羊飼育において廃棄されている羊毛の加工利用を通じて、持続的地域社会発展への寄与を目的に今年度発足。羊毛の産品化による地域経済への貢献や、化繊由来のマイクロプラスチックが問題となる中で意義深い羊毛の生産振興などにつなげる活動を展開しています。

今回の花がら摘みは、同公園で景観美の保全やつぼみに栄養が行きわたるように傷んだものを除くために毎年行われているマリーゴールドの花がらの摘み取り作業について、花がらが活用されず処分されていた点に同公園が着目。本プロジェクトが羊毛染色に活用できるのではないかと考えて企画し、両者の連携が実現したものです。メンバーの西島矢紋さん(農学部3年次生)は、「この活動を通じて、破棄される羊毛を破棄される草花で草木染を行い、さらなる価値を生み出すことを目的にしました。花公園の皆さんからもSDGsにつながる活動だと評価していただきました」と話します。

当日は、プロジェクトメンバー3名が同公園を訪問。公園のスタッフから助言を受けながら45Lと90Lの袋計4つ分の花がらを摘み取りました。プロジェクトではキャンパスに戻ってすぐに染色し、マスコットなどの作品や毛糸を制作。11月1日から3日まで熊本キャンパスで開かれた建学祭「欅祭」に出店した模擬店で羊毛を販売し、来場者から好評を博しました。メンバーたちは、「今後、結果のフィードバックを行うことで、他の花を使った染色や来年度以降の定期的なマリーゴールドの花がら回収など、さらに連携を深めて活動を進めていきたい」と語り、プロジェクトリーダーの多々野桜子さん(同)は、「羊毛作品を自分たちの活動で初めて出品しました。本来なら廃棄されるはずだった羊毛や花がらを使った商品を、実際にお客さんが買ってもらえてうれしかったです。今後も羊毛の現状や私たちの活動、糸紡ぎの文化も伝えていけたら」と話していました。